「楽しく一緒に気分よく」

国際ロータリー第2750地区 東京六本木ロータリー・クラブ The Rotary Club of Tokyo Roppongi

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卓話

2021年11月

卓話『FUTURE TRADITION~日本発のラグジュアリー世界を目指して~』令和3年11月1日

ファッション・ジャーナリスト/アート・プロデューサー/株式会社アートダイナミクス代表取締役社長 生駒 芳子様

ファッション・ジャーナリスト/アート・プロデューサー/株式会社アートダイナミクス代表取締役社長 生駒 芳子様

わたしは元々ファッション雑誌の編集者で、VOGUEとELLEの編集者をしており、トレンドをキャッチしてご紹介する仕事をしてきました。パリコレクションやミラノコレクションに通っている中で、20年前に地球温暖化という変化を肌で感じました。通常コレクションの頃は寒いので、ブーツやストール、毛皮を着用するのですが、それらが着用できないほど、ぐんと暑くなってきたのです。こんなふうに地球の気候が変化してしまったら、ファッションや半年おきにトレンドを送り出しているシステムはどうなるのだろう。そこからわたしの観察ポイントのチャンネルが1つ増え、地球温暖化に対してファッションがどう対処できるのかを見ようと思いました。

環境問題とラグジュアリーはほど遠いような感覚があると思います。しかしその中でルイ・ヴィトンが真っ先に、空輸を半分船便にしてCO2を削減します、全社を挙げて環境問題に対処しますと宣言しました。わたしはそこで、『エコとラグジュアリーは繋がる』ということに気付き、フェアトレードやオーガニックコットンに注目をしはじめ、marie claireに移ってから、2007年に『エシカルファッションが未来の扉を開く』という記事を作りました。それは、大量生産、大量消費、大量廃棄はこのままでは突き進めないだろうという編集者としての勘でした。

FUTURE TRADITION計画~日本初のラグジュアリー世界を目指して~

2010年にファッションコンクールの審査員で金沢を訪れた際に、加賀縫い、加賀友禅、象嵌の3カ所に連れて行っていただき、伝統工芸の世界に出会いました。その美しさとクオリティの高さに衝撃を受けましたが、作家さん全員が「僕らには未来はない」とおっしゃっており、販路がない、何が売れるか分からない、後継者がいないという3つの可能性を全部絶たれた状況でした。金沢から東京に戻ってすぐ、ローマの職人と日本の職人さんをコーディネートしてほしいとフェンディジャパンの社長から声がかかり、その後すぐに彼らと金沢とを繋ぎ、半年後には、伊勢丹でイベントを行いました。そして東日本大震災が起こり、わたしたちのライフスタイルってなんだろう、モノってなんだろう、ファッションどころか生活そのものを見直さなければと、大きく心を揺さぶられました。わたしたちがこの国に生まれて、この国の宝を眠らせてしまっているのではないかと思い、もう一回自分たちの足元を見直そうよとわたし自身が思えたのです。Back to roots これがわたしの人生をシフトさせた大きなきっかけとなりました。

世界中の伝統工芸を見てみると、トップ3はフランス、イタリア、そして日本です。フランスとイタリアはラグジュアリーブランドがたくさんありますが、日本は、例えば着物文化をベースに考えると、着物文化と洋服文化が分断されています。イギリスのヴィクトリア&アルバートミュージアムでは歴史を大切にしており、衣服の文化を大事に保存し現代に繋ぐ活動をしています。わたしには日本で着物から原宿のストリートまで繋がる文化を見ることができる場所、日本のヴィクトリア&アルバートのようなミュージアムを作りたいという構想が頭の中にあります。分断されたままの着物の文化が棚の上にあげられたままになっているなという印象があり、まだまだ眠っている古典的な素材や技術を現在に活かすために2016年から手掛けているのがオリジナルブランド『HIRUME』です。

伝統工芸に目覚めた頃、堀木エリ子さんという和紙の作家さんに「生駒さんが今伝統を作らなかったら、今革新しなかったら、未来に伝統は無いのよ」と、ものすごく強い言葉をいただきました。その言葉がすごく頭に残っており、HIRUMEのメインコンセプトになっています。加賀縫いのスカジャンや江戸小紋のスカーフ、会津塗のハングルやブローチなど、一見伝統工芸だとは思わないようなものですが、伝統的な技術や素材で、なんかかっこいいなという入口で入っていただけるといいかなと思います。

わたしはLEXUS NEW TAKUMI PROJECTのMENTORを4年続けており、隅研吾さんをはじめ、全国47都道府県の作家さんと組んで、一見伝統工芸であるとは分からないような作品や、女性であれば手に取ってみたくなるようなものを開発しています。有田焼の豆皿、モダンな盆栽、お正月の飾りなども紹介しており、ほとんどが若い作家さんの作品です。またサイズが合わないとか、少し汚れてしまった着物を蘇らせる仕事をしようと、アップサイクリングプロジェクトも始め、色々な意味で丁寧に使われてきた世界で一番エコでエシカルな伝統衣装が着物ではないかなということで、原点を今一度見直したいなと思っています。

エシカルはすごく重要なことではないかと思って長年関わっており、ロータリーで『人を思いやる気持ちや自分だけが得をするのではない』という言葉をお伺いし、利他の精神が美しく、エシカルを志していらっしゃると思い嬉しくなりました。

伝統工芸とエシカルを組み合わせることは、地場産業や少量生産という意味でもマーケットの中では値が張りがちで、実は非常に不利な領域ではあります。しかし物語のあるものが欲しい、長く愛せるものが欲しい、地球や人に優しいものが欲しいという消費者の気持ちが強くなってきましたので、手作りで時間がかかるものやクリエーターの方と組んで、新しい発想の KINOMO=ファッション×着物という領域を作っていきたいと考えています。

ここからはわたしの活動についてご紹介いたします。

日本エシカル推進協議会

エシカルは簡単に言うと、環境を守ると同時に人権問題や動物福祉まで含まれます。これからはエシカルをしっかり見据えて活動することが良いガバナンスやEGS投資に繋がるということで、企業向けにエシカル基準を作りました。社会に広めることを目的としており、開設するアカデミーもこの10月から開催し、来年春以降はエシカルアワードもできたらいいなと考えています。

コロナ禍で大風が吹きました。ファッションショーはデジタル発信となり、ファッション界は生まれ変わってしまいました。この秋からやっとパリでリアルが始まりましたが、デジタルにも良さがあるという声もあり、現在はミックスされている状態です。ですので、今後全部がリアルに戻ることはないだろうと思います。飛行機を飛ばすとCO2が出てしまうのでコレクション取材には行かないと宣言している出版社もあります。さらにフランスでは2020年2月に衣服の廃棄を禁止する法律が作られ、企業は一切燃やすことができなくなりました。その後アメリカのVOGUEの編集長はショーや展示会を乱発するような状況を辞めましょうとおっしゃり、パリのドリス ヴァン ノッテンもスローダウンしようと業界に提示するなど、産業としてのシステムの見直しが大きく始まりました。日本では、 2020年の7月、日本のファッション・サプライチェーンに透明性を持たせよう!という趣旨の提言書を環境省に提出し、当時の小泉大臣に重く受け止めていただきました。環境や人にも思いやりのあるファッションであるべきという号令が世界中で出てしまったので、生まれ変わらなければいけません。わたしは伝統工芸もエシカルの一環として考えています。限られた資源の中でより良いものを作り、皆さんに長く使っていただくこと。一番良いサステナブルファッションは、自分が気に入ったものを見つけて長く使ってもらうことだと考えています。

日本和文化グランプリ

元文化庁長官の近藤誠一さんが代表理事を務め、日本文化がなかなか広まりにくい中、次の世代に繋ぐために支援をしようということで、始まったプロジェクトです。

わたしのもう一つの顔が、モデル冨永愛の個人事務所の社長です。彼女自身も伝統工芸を応援してくれていますし、消費者庁のエシカルライフスタイルSDGsアンバサダーを務めていますので、自分たちの事業も重ね合わせながら色々なプロジェクトを仕立てているところです。

ラグジュアリーの概念自体が変化してきています。ただ単に見た目が華やかで豪華なものというラグジュアリーの時代から、本当の意味で豊かな時間が持てる、豊かなコミュニケーションが取れる、物語があるというサステナブルとエシカルは今、ラグジュアリーの第一要素になっています。そしてこれからのラグジュアリーの重要な点は『体験すること』。ものを買って終わりではなく、どのようなことを体験するのかということが重要になってくると思います。そしてデジタルから離れることがラグジュアリーであるというデジタルデトックスの時代、デジタルとアナログを行き来するようなライフスタイルが作られていく、あるいはわたしたちが作っていかなくてはいけません。わたしたちの心や美意識が豊かになるようなラグジュアリーを日本から発信していければと思っています。わたしたち自身がわたしたちの持っている宝を再認識して、また新しい価値を付けて世界に紹介していくことができたらいいなと考えて活動しています。

ロータリーがエシカル・スピリットの聖地だということが分かり、本当に嬉しくなりました。

本日はご清聴ありがとうございました。

卓話『日本の生産性はなぜ低い?』令和3年11月8日

ドイツ日本研究所 所長 フランツ・ヴァルデンベルガー様

ドイツ日本研究所 所長 フランツ・ヴァルデンベルガー様

わたしは日本の経済を30年近くフォローしてきました。バブル後の悩みと回復、人口が減って成長ができない中で、やはり一番可能性が残っているのは生産性だと考えています。人口が増えなくても生産が上がれば成長は達成できます。生産性は日本の経済や社会にとって今の経済レベルを維持するために注目すべき課題であると考えています。優れた生産要素を持っていながらなぜ髙生産性に繋がらないのでしょうか。

OECDの統計から日本とドイツに注目をしてみます。日本の年間平均労働時間はOECD加盟国の中で真ん中あたり、一方ドイツは日本と比べると差が300時間以上もあり、ドイツ人は日本人より年間約2ヶ月間多く休んでいることになります。しかしドイツの1人当たりのGDPは日本より1万ドルも高い結果となっており、GDPの3つの要素である就業率、年間平均労働時間、労働生産性を見ると、日本のGDPが低い原因が労働生産性にあるのではないかということが分かります。

結果として日本には良くないですが、労働生産性のギャップには経済成長の可能性があります。ドイツやアメリカとの労働生産性の差を埋めることができたら、日本の1人あたりのGDPは少なくとも35%成長するというポテンシャルはあります。高齢化や人口減少に直面している中で、絶対に逃してはいけないチャンスです。

アメリカやドイツとの労働生産性の差は、2つの原因が考えられます。1つは資本が足りない、労働者の教育レベルやスキルが足りないといった、生産要素が不十分であることです。しかしそれは発展途上国の場合の1人当たりGDPの低さの大きな原因です。2つ目に、要素の配分や使い方が非効率的であることが挙げられます。日本の教育レベルは、高等教育学歴取得率がOECDの中で2位、スキルレベルは1位、さらに技術レベルを見ても悪くありません。教育レベル、スキルレベル、技術レベルを見ると上位にいますが、生産性が低いということは、生産要素の配分と使い方に原因があるのではないかと考えます。

日本の生産性はよく議論されていますし、アベノミクスの中でも一つの大きなテーマであったと思います。日本の問題点として、リスク対応や無形資産が少ないこと、人事制度や働き方、共同開発が少なく、国際取引が少ないといったことが指摘されています。内部昇進を前提とするキャリア形成が生産性の低さとどのような関係を持っているのかを分析したいと思います。

内部昇進は、同一企業の中で行います。内部昇進そのものは日本以外の国々でも一般的に行われており、一番簡単な昇進の在り方です。しかしドイツやアメリカでは社内だけではなく外部の労働市場も昇進の機会を提供しており、他社への転職や外部採用のチャンスがあります。日本では管理職が転職によってキャリアアップすることは不可能に近く、とりわけ日本の大企業のトップに立つには、わずかな例を除いて社内でキャリアを積んでいく方法以外にはありません。

日本の需要性で現れる局面はキャリアの入口である就職活動や一括採用です。企業側がコア人材となれる社員を選択するために採用にはすごく時間をかけることから、入口の段階で企業内でのキャリアアップを前提としていることが分かります。そして日本の管理職の転職率は1%と非常に低く、勤続年数と社内昇進でキャリアを上りつめた方がトップにいるのが通例ですが、ドイツやアメリカでは、CEOを外から採用するのは例外的ではありません。また日本ではCEOは転職をしませんが、ドイツでは転職をしていないCEOはわずか30%、アメリカは37%と、平均2回から3回転職をしてトップに至ります。

日本の内部昇進を前提とするキャリア形成は生産性にどのような影響を与えているのか。やはり経営の在り方や働き方にあると思います。内部昇進では会社や上司への依存度が非常に高く、上司の評価に多大に依存しています。また外でキャリアを続ける可能性が低いため、独自の趣向や創造性に欠け、忠誠心の競争や過剰労働、保守的な意思決定に繋がってしまいます。自分を守るためには企業を守らなければならないということです。さらに企業に将来がないから早めに転職するというドイツやアメリカの常識は日本にはあまり当てはまらず、管理職が転職をしないという流れは、新規企業や外資系企業の市場参入の壁になっています。

どのような改善、改革の方法があるのでしょうか。本当に必要なのは管理職の外部労働市場を育てることだと考えています。法律や規制の問題ではなく、構造の問題です。経済全体に関わる様々な調整や改革、中途採用と内部昇進の両方に対して平等なキャリアチャンスを与えるという人事制度の改革が必要です。しかしそのような決断は1つの企業だけではできません。内部昇進の入口である新卒の一括採用を見直し、キャリアは会社のものではなく従業員のものにしていくことが大切だと考えます。

ご清聴ありがとうございました。

卓話『ロータリーと共に』令和3年11月22日

裏千家15代・前家元・元RI理事・京都ロータリークラブ会員公益財団法人ロータリー日本財団 理事長 大宗匠 千 玄室様

裏千家15代・前家元・元RI理事・京都ロータリークラブ会員公益財団法人ロータリー日本財団 理事長 大宗匠 千 玄室様

本日は多くのロータリアンの皆様とお目にかかることができて、大変嬉しく思っております。17年間、本当に立派にこのクラブがここまで歩んでこられました。また長い先があると思います。どうか周年周年に皆様方が共に労り、育てていくという気持ちを持っていただきたいと思います。

わたしは日本で一番長いロータリー歴を持ち、現在66年目を迎えております。世界人類の平和ということで今日まで務めて参りました。こうして元気でおれますのも、第一には自分の仕事を通じて奉仕をさせていただいているという自分の信念がそこにあること、第二に健康であるということ、そして第三に父が京都ロータリークラブのチャーターメンバーであったことで家族の理解力が強く、サポートしてくれたことだと思います。京都ロータリークラブは再来年100周年を迎えます

わたしの趣味は乗馬です。茶家ではありますが明治までは武家で、長男として武家作法と茶の作法両方で鍛えられました。姿勢を正して隙を持たないようにと8歳で馬に乗せられ、はじめは嫌でたまりませんでしたが、98歳の今も日本馬術連盟の会長を務めております。
東京オリンピック・パラリンピックでお勤めをさせていただきました。五体満足の方が鍛え鍛えてオリンピックに挑戦する。そして8月23日からのパラリンピックでは、身体が不自由な方がオランダで特別に訓練された馬に乗って出場しました。義足にブーツを履いて足を括りつけたり、目が見えなかったり。手綱が握れないと補助員が横に付いて馬に合図をします。ロータリーを通じて色々な社会奉仕をして参りましたが、このパラリンピックで身体が不自由な方が頑張って馬に乗っている姿を見て、わたしは涙が出てきました。皆に金メダルをあげたい。体の不自由な人が一生懸命やろうとしている気持ちを、五体健全の方々に知っていただきたいと思いました。わたしは今の世相を見るに、諦めの気持ちを持っている若い方達が非常に増えていると感じます。しかし五体満足で自分が学ぼうと思ったらどんなことにもチャレンジできるのです。

わたしがロータリーの一員としてガバナーを務めた1975年1976年は、まだ50才でした。これからの未来は若い者だということでガバナーを仰せつかり、アディショナルクラブのチャーターメンバーの一員となりました。ロータリーに入って最初に教えられたことは、ロータリーのエンブレムである歯車を、未来を担う若者が回していかなければいけない、止めてはいけないということでした。渡された定款などはすべて英語で難しく、ロータリーは自分達が考えていたようなものではない、こんなに難しいのかと思いましたが、やっていくうちにロータリーほど面白い存在はないと思い始めました。

アメリカのシカゴに本部があり、国連と同じくらいの加盟国数という大きな組織で、任意団体であるロータリークラブ。わたしは各州法を調べ、ロータリー財団の分身として法律的にはイリノイ州の法律を、日本は日本の法人格として公益法人を取るなど、アメリカとの交渉を3年程続け、日本ロータリー財団を作りました。世界で7番目のロータリー財団です。年間14億から17億ほどの寄付は、futureに対する若い人達を教育して、平和に関わっていただけるような人を育てるために使われています。国際基督教大学の平和プログラムにおいて第一線で活躍できる学生を育てており、そういう意味において日本のロータリー財団は大きな貢献をしていますが、いずれ日本の色々な行事に対しても補助金を出せるようにしたいと本部と交渉をしています。ロータリーという一つのクラブを中心にして盛り上がってきた組織。組織メンバー一人ひとりが国際ロータリーを作っていることになります。
わたしがガバナーを終えた2年後に東京で国際大会がありました。オーストラリアのクレム・レヌーフ会長が、reach out とにかく外に向けて奉仕をしなければいけないと、3Hプログラム Humanity Health Hunger を立ち上げ、そしてHealth ポリオ撲滅を明確に打ち出しました。ロータリーは口先だけはダメです。実行力です。行動です。まずはactionをしよう、そして同時にtolerance寛容ですね。ポール・ハリスが自分たちの教えの中にいつも書いていました。ロータリアンになる人たちは皆心の清らかな人である。心の清らかな人たちが自分を差し出すことによって他の人たちのために手を尽くす。今のわたしたちはこれができているでしょうか。ロータリーの第一義は職業奉仕です。ロータリーのエンブレムを付けている以上、天から与えられた仕事を全身全霊で使っていかなければならないと思っています。

先ほどパラリンピックのお話をしました。日本で、東京でやることによって直接触れることができました。しかし何かをしようと思っても決めるのはIOCであり、日本の組織委員会は何もできません。しかしふっと思いました。ここにロータリーが関係してくれていたらと。ロータリーはただ集まって討論しているだけではありません。ロータリーの表題Shaping Rotary’s Future 要するに構造を見直す。国際ロータリーは国連やWHOと一緒にポリオ根絶などの活動をしています。グテーレス事務総長が、未来、開発等に対して打ち出したタスクには、クレム・レヌーフの3Hプログラムがちゃんと入っています。ここで最も考えなければならないのが世界中で蔓延しているコロナです。これに対してロータリーが3Hプログラムをやろうとするならば、また国連のSDGsの内容についての共同的なタスクを色々設けてどのようにやっていくのかとなると、Healthの中でも新しく起こってくるような菌に対する研究をしていかなくてはなりません。それからもう一つ大事なことは、Hungerです。50年後には地球上には食に飢えたる人がたくさん出てくる。今から食糧に対する保全や保護、そして天候異変について敏感になり、電力や水素を中心とした新しいエネルギーの世界を作らなければいけないと一人ひとりが認識することが大切だと思います。

このような問題がすべてShaping Rotary’s Futureに込められています。中には難しいことばかり言わないで、自分たちのできる範囲の奉仕に徹したほうがいいという意見もあります。ロータリーがあまりに規則正しく色々な諸問題を手掛けるにはお金も必要で、財団の責任も重大です。諸問題をどのように解決していくか。ロータリーの大きな変換期だと思います。クラブにおきましてもあまり難しく考えず、方針をうまくコンデンスしていき、自分達でできることに手を貸してください。そして皆共にロータリーで生きていきましょう。

ご清聴ありがとうございました。



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