東京六本木ロータリークラブ




卓話

2015年4月

卓話 『宿命と運命』2015年4月27日

ステラ 薫子様

占星術師
ステラ 薫子様

 こんにちは。私は小さい頃から、いつも人の上にいろんなものが見えて、その人が考えている内容がわかっちゃって、先にそれを言うので悪魔ちゃんとか言われていました。学校の勉強は下から5番目なのにテストは全部当ててしまい、それで大学もいけました。23歳のとき経済評論家の針木泰雄さんに能力を発見されてエスポワールというクラブに来いと言われ、アルバイトで行き始めました。そこで最初に会った千明(ちぎら)さんを私は馬主さんだとは知らなかったんですけど、2週間後にその方の周りにトロフィーがあって観客席でワーッとやっているのが見えてそれを言ったら、それがミスターシービーのデビュー戦だったんです。それで私は霊感少女として銀座で有名になりました。

 その頃私が一番尊敬していたのが松下幸之助先生で京セラの稲盛さんに連れて行かれたんですが、先生もオーラが見えるということでした。その時、先生から、君の能力を世のために活かしなさい、苦労するかも知れないけど、それが君の運命ならやった方がいいと言われました。また住友不動産の安藤太郎会長からも、君はVSOPがあるから経営者として独立しなさいと言われました。ヘネシーですかって言ったら、Vitality、Speciality、Originality、Personalityの4つだと言われ、神がこの能力を与えてくれたのならということで占い師としてデビューしたんです。自民党の越智通雄さんにステラ薫子という名前を付けていただき、占いを35年間やっていますけれども、オウム事件、国松長官事件では警察から犯人を捜せと言われ、CIAかFBIかというようなきな臭い話があって、40になったとき私は、こんな人生いやだと思って、そこから世のため人のために何ができるのかと考えました。

 東洋系の占い師さんは運命は変えられないと言います。でも私は20代から人の運命、お金、政治、全て見てきて変えられるという結論がついたんです。その人の気質と価値観と父母は変えられなくて、これで60%ほどは埋まっちゃうけど、でも残りの40%は変えられる。私が編み出した運命を変える3つの術は性格と縁と環境です。

 性格というのは、ロータリーの方々がこうして集まってお話していると、そのしゃべり方、対応が変わるように、誰と付き合うかによって変わるんです。縁とは誰と一緒にいるか、誰と組むかです。ただ運気のいい人と組まないといけません。そして最後が環境。例えばいつも同じレストラン、同じバーに行く。ただ安いバーはだめ。いいお店には口の堅いママがいてお客さんを支えるんですね。そういうママを探すことで運気が上がる。浮気をしろとは言いません。絶対にしゃべれるパートナー、これも縁です。

 私はこうして皆さまが毎週ロータリーに集まっていらっしゃることが素晴らしいと思います。今もこの空間のオーラがきれいです。グランドハイアットで毎回違う料理をいただくことのパワーですね。いい環境は運命を変えるんです。

 ありがとうございました。

卓話 『青少年交換来日学生「小さな親善大使」卓話』2015年4月20日

カミラ様

青少年交換来日学生
カミラ様

 皆さまこんにちは。はじめまして。私の名前はカミラです。ブラジルから来ました。17歳です。私には3人の姉と1人の弟がいます。ブラジルではめずらしい大家族です。母は美術の教師で父はエンジニアです。私はお菓子を作ることと絵を描くこと、ダンスをすることと音楽を聴くことが好きです。でも一番好きなのは日本です。

 私は5年前に初めて日本の漫画を読みました。ポルトガル語で「るろうに剣心」を読み、日本の文化や歴史が好きになりました。そのときから日本に行ってみたいと思っていましたが日本に来てびっくりすることが沢山ありました。例えばウォッシュレット。電車の中でみんなやっているケータイ。なによりびっくりしたのは学校のことです。ブラジルでは高校生と中学生は朝の7時から12時まで、小学生は午後1時から6時まで学校に行きます。中学生と高校生の制服がブラジルと日本はとても違います。ブラジルの学生の制服は普通のTシャツです。

 私の国の面積は日本の23.5倍、人口は約2億数百万人です。しかしまだ開発途上国です。ホームレス、公教育の遅れ、交通の遅れがなどあるからです。また治安がよくありません。警察が少ないので犯罪が多く起こります。

 私が日本に着いたのは8月でした。最初のホストファミリーは町田サルビアロータリーの内田さんです。夏休みには留学生と一緒に富士急ハイランドに行きました。富士山にも8合目まで上りました。私が本当に行ってみたかった場所は集英社ギャラリーという少年ジャンプの漫画のギャラリーです。ショップで漫画を沢山買いました。頑張って日本語で読みます。2番目のホストファミリー、町田サルビアロータリーの草満さんとはディズニーランドに行きました。ブラジルにはないのですごく楽しかった。蔵王には雪を見に行きました。手が痛くて寒かったです。雪は初めて見ました。2月には3番目のホストファミリー、東町田ロータリーの後藤さんに変わりました。後藤さんとは箱根に行ってロープウェイにも乗りました。3月には留学生たちと京都と広島に行きました。広島は悲しい場所ですね。私たちは高校でそれを勉強しています。でも行って自分の目で見てすごく悲しかったです。みんなと一緒にそれを見て、よく考えて、私は世界を変えたいと思います。

 日本とブラジルで一番違うのはあいさつです。ブラジルでは、知らない人でも女の人はキスをします。チークキス。こんにちは、お元気ですかっていう意味で。だから日本では、私は最初、本当にどうしようかと思いました。あと言葉がとても難しくて、日本に来て3か月ぐらい経ったとき、本当にポルトガル語で誰かと話がしたいと思いました。でも頑張りました。

 私は日本が大好きなので帰りたくありません。日本語をもっと勉強して大人になったら日本で仕事ができるようになりたいです。ロータリアンの方たち、今までありがとうございました。

卓話 『私の業界』2015年4月13日

マウラー・ピー・リード会員

マウラー・ピー・リード会員

WHAT MAKES JAPAN DIFFERENT?
– P. Reed Maurer –
MOTIVATION AND DEVELOPMENT
WEST JAPAN
Pride in own professional performance
Ambition to be "outstanding"
プロとしての実績に誇り
Pride in performance of the company
Need to "conform"
会社の実績に誇り
PROMOTION AND DEVELOPMENT
WEST JAPAN
Manager is a specialist with an open mind.
マネージャーは専門家
Manager is a generalist with practical experience.
マネージャーは万能選手
DECISION-MAKING
WEST JAPAN
Decisions are made by majority rule for the greatest good of the greatest number
決定は多数決ルール
Decisions are made by unanimity rule for the greatest good of the company family.
決定は合意ルール
SOCIAL-GOVERNMENT RESPONSIBILITY
WEST JAPAN
Management is easily apologetic, pointing at the benefits business provides to the individual and his family: income, satisfaction of needs, improvement of living conditions.
経営陣は弁明的(個人に利益を提供):
社員の給与・生活水準の向上
Management does not feel the need to be apologetic. It points at the benefits business provides to the country: employment, development of domestic market, international prestige.
経営陣は弁明不要(国に利益提供):
雇用・国内市場開発・国際的威信
In Summary:
GO NI ITTEWA,
GO NI SHITAGAE

卓話 『私の履歴書』2015年4月13日

今野 ひろ子会員

今野 ひろ子会員

馬にまつわるお話

 初めて競馬場へ行き、パドックで間近に見た馬たちの美しさに圧倒されて以来、ついには乗馬クラブにまで入会しました。まだ乗馬経験の浅い私ですが、馬に纏わるお話をします。

 乗馬は、馬を科学して、その身体や大まかな性格的特長を知り、一頭一頭違う性格の馬と付き合いながら、走りやすいように人間が扶助して、一緒に走るスポーツ。競馬馬など現代の乗馬用の馬は、アラブ種を交配させた種ですが、室町時代以降近代までの軍馬は、日本の在来種で、農耕馬に近いものでした。戦国時代の馬を使った戦い方は、映画などで見るものとは、かなり違うものであったと思われます。

 人間と違い四つ足の馬は、3種類の歩き→走りをします。歩く時はパ・カ・パ・カと1節、少し走る時はパカッパカッと2節、早く走る時はパカラッパカラッと3節です。4本の足は、1節が1本ずつ、2節は対角に2本ずつ、3節だと1本、2本、1本、という使い方。乗り手はこれを、馬の背中の動きを通じて掴むことが重要です。視野が350度の馬は、見えない部分に敏感で、耳も良いのでとても臆病。主従の関係をはっきりさせることで、人間からの愛情をうまく受け取り、友人になることができる生き物です。

 この話をきっかけに、皆様に馬を身近に感じていただけると嬉しいです。

卓話 『私が見たプーチン』2015年4月6日

山内 聡彦 様

NHK解説委員室 解説委員
山内 聡彦 様

 私は2000年と2001年、プーチン大統領に単独インタビューしました。大変柔和な感じでした。KGBで工作員を集める仕事をして、自分を印象よく見せる訓練がついていたのだと思います。

 彼が東ドイツで勤務していたときベルリンの壁が崩壊しました。故郷のレニングラード、今のサンクトペテルブルグに戻って市役所に勤務しNo.2にまで上り詰めますが、市長が落選したためモスクワに移ります。クレムリンに入りKGB議長、そして首相になります。99年、電撃的に辞めたエリツィンの指名で大統領代行に、そして選挙で大統領になって再選。07年、メドベージェフを出して彼が首相になったときは院政を敷いたと言われました。

 ゴルバチョフは冷戦を終結させましたが連邦は崩壊、エリツィンは市場経済を導入しましたが政治・経済は大混乱するんですね。そこに登場したプーチンの使命はその混乱を止めること。出てきたときは無名でしたが、すぐに国民の信頼を得ます。理由は第二次チェチェン紛争を始めたこと。第一次の紛争でロシアは多くの犠牲者を出して、だれもが本格的介入をためらっていたんですが、彼が決然と始めて強いリーダーだということで支持を得たわけです。

 プーチンは基本的には中道右派。共産主義ではなく強いロシア、偉大なロシアがイデオロギー。ロシア経済は彼が就任した2000年から急成長し、高度成長、大量消費時代を初めて迎えました。膨大なオイルマネーで国民の暮らしが豊かになり、ローンやクレジットの制度も導入され、家や自動車を手軽に買えるようになりました。

 プーチンは同じ出身地の人で側近を固めています。市役所やKGB時代の友人を出世させ、地方や主な国営企業に送り込んで監視させる。また彼の権力の最大の原動力は国民の支持で、支持率を維持することに非常に配慮しています。ロシアで初めて人に何かを与える政治家だと言われています。

 彼を支えるのはシロビキーと呼ばれるKGB出身者とリベラル派の二つの勢力です。シロビキーの方は力の論理で、経済の主要部門を国が管理し、言論を統制して対外的に強硬姿勢を取る。リベラル派はその反対。彼は独裁者と言われますが私はこの二つの勢力のバランスを取るバランサーだと思います。政権は一握りの側近が重要な決定をしています。長期政権になっているのは側近グループの利害が絡んでいて辞められないという面もあると思います。

 外交面で分かってきたのは、彼は19世紀型の力による政治を信じているらしいこと。ウクライナはその典型です。今、彼は西側から経済制裁を受けて最大の危機に陥っています。困った状況は日本も同じ。安倍さんは秋頃に予定されるプーチンの来日を機に領土問題の交渉をしたいけれど、弱く出ると尖閣諸島の問題で中国が強く出てくるので、それを牽制する意味でも対ロ制裁でG7と協調しなければならない。来日が実現しても恐らくロシア側から積極的な提案はないでしょう。

 ありがとうございました。



▲ PAGE TOP