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国際ロータリー第2750地区 東京六本木ロータリー・クラブ The Rotary Club of Tokyo Roppongi

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卓話

2016年1月

卓話 『2016年 日本の政治と外交』平成28年1月25日

河野 洋平様

元衆議院議長
河野 洋平様

去年の暮れにいわゆる従軍慰安婦問題で日韓両国政府が合意し、最終的かつ不可逆的な決着をつけて、今年はいい年かと思った途端に北朝鮮の核実験がありました。

この北の問題を日本はアメリカ、韓国と共に中国を巻き込んでなんとかしようとしていますが、北を援助している中国がそう簡単に乗るとは思えません。

中国という国も実態がよくわかりません。習近平の基盤が相当強化されても、それで全体がスラッと動くかというとそうはいかない。そこで中国共産党が繰り返し言うのは、一党で十三億の人を指導する正当性です。一つは党の指導で経済が格段に良くなったこと。もう一つは日本を追い払ったこと。日本では戦争というのはだれが悪いというより戦争そのものが悪いからしないようにしようと言うのですが、中国は悪い日本軍にやられたからやり返したと言うわけです。70年経ってもそれを繰り返す。その中国に、日本が北への制裁を一緒にやろうと言ってもなかなか難しい。

もう一つ心配なのは日本の政治で、有権者の立場に立つという民主主義の基本をもう少し考える必要があると思います。私が50年程前に選挙に初めて出たときは運動期間が3週間。今はそれが12日間です。縮んだ理由は選挙は金がかかるから短い方がいいというんですけど、それは政治家の都合。前は3週間かけて候補者の品定めができたのに、その時間が縮んだ。さらに50年前は立会演説会があって自民党から共産党までの人の意見が聞けたのに、今は全くありません。全部、議員立法で修正して時間や手段を縮めています。有権者の側に立って運営されているのか、とても不安です。

小選挙区制は私と時の総理大臣細川護煕さんとで決めたのですが、これには2つ決定的な失敗があります。一つは小選挙区ですから政党は1人しか候補者を出さないわけです。候補者は当選するかどうかより政党に選ばれる方が先で、有権者の選択肢は縮んでしまう。昔は中選挙区で3人から5人の枠があって一つの政党が2人も3人も出していたので、その中で若い方や女性を選ぶことができたのにその選択肢がなくなった。もう一つは51%の支持なら当選するけど49%だと落選するわけです。すると49%の人の票は全部死に票。その死に票を何とか救済しようというんで小選挙区制の横に比例代表制をつけたのですが、その理解が政党の方になくて、今度のように定数を減らすとなると、最後は比例区で減らせばいいという話になっちゃう。

もう一つは1票の格差です。今度の衆議院議長の諮問機関の答申はとにかく定員を減らして、その上で格差を均すっていうから大変なんですね。国民の痛みを議員も感じるためだというのですが、それなら歳費を減らすべきです。

政治資金の問題も、細川さんと、政治活動は公費で助成する代わり企業・団体献金を止めるとしたのですが未だに止めない。最近じゃ経団連の人がもっと献金したらどうだなどと言う。残念ですがもうバッジもありませんし、私がそう言ったからといって直らない。せめてロータリーで愚痴話ということで申し上げました。



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