「楽しく一緒に気分よく」

国際ロータリー第2750地区 東京六本木ロータリー・クラブ The Rotary Club of Tokyo Roppongi

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卓話

2017年9月

卓話『ロータリー:変化をもらたす』平成29年9月25日

猿渡 昌盛様

RI第2750地区ガバナーガバナー 猿渡 昌盛様

初めまして、猿渡昌盛と申します。所属クラブは、東京武蔵府中ロータリークラブです。職業分類は、神教 神社の宮司を務めております。国際ロータリー第2750地区2017-18年度ガバナーを務めさせて戴くことと成りました。国際化から一番取り残されている職業人が、国際的な団体の役員を務める不思議なご縁を感じています。父がチャターメンバーで初代会長を務めさせて戴きました。JCで多忙でしたので、父が亡くなり、少しして、2004年4月に入会させて戴きましたが、このような大役を仰せつかるとは、思いも依らないことでした。

RI会長、イアン、ライズリー氏の紹介を致します。

イアン H.S. ライズリー氏(サンドリンガム・ロータリークラブ)オーストラリア会計士であるライズリー氏は、オーストラリア国内外の企業会計を専門とするIan Riseley and Co.の社長を務め、国際関係に強い関心を寄せています。2002年には東チモールでの活動を称えられ、オーストラリア政府より「AusAID Peacebuilder Award」を受賞。2006年にはオーストラリアの地域社会への貢献が認められて、オーストラリア勲章を受けられました。 大変気さくな方で、国際協議会の開催中は、ノーネクタイで、カジュアルデーには、ポロシャツで過ごしました。

国際協議会とはどんなことをするのか?不安と、期待に胸を膨らませ参りましたが、楽しい仲間と、学生時代にも経験しないような、厳しいスケジュールで勉強して参りました。ホテルに到着すると、田中作治元RI会長や斎藤RI理事、北元RI理事、1~3ゾーンの研修リーダーのお出迎えを受けます。簡単な研修内容の説明や、研修会場の説明、宿泊、食事に付いての説明の後に、登録と受付、翻訳レシーバーのレンタルを終えて部屋に入ります。翌日より研修が始まりますが、研修は、全員が集まりRI会長やエレクトが講演する本大会と、国別に分かれて、本大会の課題を討論する分科会に分かれます。

イアン ライズリー会長のテーマは、Rotary : Making a Difference ロータリー:変化をもたらすです。地区に付いては特別なテーマは不要で、RIのテーマを各クラブに伝え、実践してほしいとの事ですので、私の年度は特別の地区テーマは掲げません。しかし、ロータリーの基本はクラブであり、会員一人一人の奉仕が基本で有ります。地区は、クラブの活動を支援し、RIのテーマに沿った活動を支援していきたいと思います。

ロータリーは、1923年の社会奉仕に関する声明以来、1927年に「クラブ奉仕」、「職業奉仕」、「社会奉仕」の3部門の奉仕さらには、翌年ミネアポリス国際大会にて国際奉仕が追加され4大奉仕として管理運営の基本が定着しました。そして、1986年世界のロータリアンが100万人になり、1996年120万人に達すると会員の増加とクラブ数の増加で、地区の管理機能を強化し、ガバナー補佐による地区リーダーシップの強化を目的とした、DLPを導入しました。その後、小さなクラブや弱体化したクラブの活性化を図るために、2000年より試験的に実施したクラブ活性化プランCLPを2004年に導入しました。しかし、会員の数は120万人を頂点に、伸び悩み2007年には、ロータリーの本質論で有り戦略計画の一環として、中核的価値観、「親睦、高潔性、多様性、奉仕、リーダーシップ」を掲げました。更には、2010年の規定審議会では、青少年奉仕が加わり奉仕部門が5大奉仕と成りました。

ロータリーは時代と共に変化して、100年の歴史を築いて参りました。更なる100年に向かい、時代の変化に取り残されて衰退するのか、変化に柔軟に対応して発展するのか、昨年度の規定審議会では、例会の柔軟な開催や例会回数に大きな変化が認められました。本年は、その「変化をもたらす」最初の年であると思います。多彩多様なクラブが誕生し、躍進の年と致したく存じます。

MYロータリーでは、RI会長のテーマ発表風景を見る事が出来ます。その中で、今までロータリーは環境問題に付いては関わってこなかった、そこで、「本年は会員一人一人が、木を植えて、地球の環境保全に取り組んでほしい」と語られました。本年7月より来年の4月22日のアースデーまでに、行ってほしいとの事です。各クラブの記念事業や、奉仕事業の中で是非取り組んで戴きたく存じます。MYロータリーやロータリーセントラル、ロータリーショウケース等、RIでは人頭分担金の値上げで、オンラインツールを充実させる事が出来たそうで、各クラブの会員数の報告や会員の構成、奉仕活動の時間の報告や、寄付の現状を一目で把握出来る様に致しました。今後も、さらに使い易くしていきたいとの事で、補助金の申請も分かりやすくなりました。是非、MYロータリーの活用をお願い申し上げます。

RIの強調事項としては「ポリオ撲滅の達成」です。昨年の発症数は、アフガニスタンで13件、パキスタンで20件、ナイジェリアで4件の37件の発症事例ですが、現在、アフガニスタンで3件、パキスタンで2件の5件です。しかし、この数を維持するには、まだまだかなりの費用が掛かりますし、撲滅には努力がいるのです。次に「会員の増強」、女性の会員や30代の会員、ローターアクトの二重会員、退職しても職業技術を生かしてボランテアしたい人等、法人会員、家族会員等の会員も認められました。そして「柔軟性の有るクラブ」、例会の有り方や、例会場、奉仕活動を例会にするなど運営方法に柔軟性を認められました。最後に「ロータリーの未来を担う若者の育」、ロータリー青少年交換や平和フェローの育成、ローターアクトクラブやインターアクトクラブの支援等です。地区としては、
① クラブと地区チームの連絡を密にする。
地区では、クラブの活性化の為に、委員会事業を行っていますので、地区で行っているのだからと、特別な事業ととらえないで、身近なクラブの活性化にも反映する事業とご理解と協力を願います。
② 奉仕の実践と歴史、市民意識を研究する
各クラブが行って来た奉仕事業、過去の事業を研究して、その事業が地域社会にどのように認知され、貢献したかを踏まえ、奉仕の実践に臨んでほしいと思います。
③ 地区活動の取り組みに「戦略計画」を立てる
ロータリーは単年度であり、良さも弊害もある。5年後や10年後のクラブの姿を想像してください。平均年齢は確実に上がります。地区では、ロータリー財団委員長、国際奉仕委員長、会員委員会付いては3年間の任期を推奨しています。
④ 2020年東京で開催予定のオリンピック・パラリンピックを支援する。
⑤ クラブの情報交流を深めクラブの基盤維持を支援する
地区内には、200名を超えるクラブ、20名のクラブ、海外のクラブ、多様性あふれる地区です。「グループ フォー ワン」が形骸化していますが、PBとの積極的な交流と支援をお願い致したいし、卓話講師の情報交換、奉仕事業の情報交換で、クラブだけでは得られないクラブの活性化の為に、情報を活用して、クラブの運営に寄与して行きたいと思います。
⑥ 公共イメージ向上と広報活動を積極的に推進する。
ロータリークラブのイメージは、残念ながら本来の姿がいまだに認知されていません、世界中でポリオ撲滅に頑張っている事、地域社会の為に奉仕事業を行っていることを、地域の広報媒体に積極的に発信して、ロータリークラブの素晴らしを伝える事で、会員の増強とクラブの活性化を図っていきたい。ロータリーの友は1冊200円なので、広報、新入会員勧誘のツールとして活用し、区役所、銀行、病院の待合所へ購入推奨してください。

RI会長賞に付きましては、受賞資格が掲載されていますが、会員増強と基盤強化で目標が、掲げてあります。50名以下のクラブは会員1名の増加、女性会員、40代未満の会員の入会、目標が設定されています。

財団への支援も、前年実績より10%の増額をお願いし、ポリオの撲滅を現実したい。平和フェローの育成にも財団の支援は欠かせないものです。宜しくご理解願います。年次基金にも会員一人150ドル支援をお願い致します。大口の寄付に付きましても、1000ドルと成りますこと、ご理解をお願い申し上げます。

最後に組織に付きまして、本年クラブサポート委員会と名称が変更に有りましたが、地区戦略委員会の推奨名称に基、会員委員会とさせて戴きました。広報委員会は、RI会長の方針に沿って、公共イメージの向上の為に、委員会名称も変更させて戴きました。奉仕研究委員会は、ガバナー直轄委員会として各クラブの奉仕事例や、他地区の事例などを研究致し、今後のクラブ運営に反映でいるような奉仕の研究を行いたいと思います。

最後にハチドリのひとしずくと云う南米エクアドルに伝わる童話をご紹介したいと思います。森が燃えていました。森の生き物たちは、われ先に逃げていきました。でも、クリキンディと云う名のハチドリは、行ったり来たり口ばしで,水のしずくを一滴ずつ運んでは火の上に落としていきます。動物たちはそれを見て、「そんなことをしても いったい何になるのだと」笑います。クリキンディは答えました。「私は、私に出来ることをしているだけ。

私たち一人一人は小さなハチドリの力に過ぎないけれど、ロータリーとして、世界中の仲間と力を合わせれば、問題と向き合うことが出来ると思います。

ご清聴ありがとうございました。

会員卓話『暮らしの中の生薬「カレー」』平成29年9月4日

安間 百合子会員

安間 百合子会員

【暮らしの中の生薬「カレー」】

カレーに使われている香辛料(スパイス)は、古来より生薬として用いられており、カレーパウダーは生薬を混合した漢方薬のようなものと言えるでしょう。カレーパウダーは治療の目的で配合されておりませんが、個々のスパイスの効果を知って用いれば、消化を助け、体を温め、血流を改善し、免疫力を高め、毒素の排出を促す、など健康で美味しいカレーを作ることが出来ます。

【日本のカレーの歴史について】

カレーは明治の初め文明開化と共にイギリス経由で日本に伝わり、洋食屋のメニューに登場し、明治、大正と洋食屋で大人の食べ物として広まり、昭和になって家庭でも作れるようにカレーパウダー、カレールウが食品メーカーから販売されるようになりました。

第二次世界大戦後、肉と野菜がおいしく食べられる栄養食として、家族で食卓を囲んで皆が美味しいと好んで食べられるように進化してきました。また、ルウを使えば誰もが簡単に作れるので親子でクッキング、アウトドア、キャンプ、合宿等でも作られるメニューとして好まれています。

カレーはスパイスを通して世界の歴史・文化・食生活・調理方法等、いろいろな要素を含んだ情報がたくさん詰まった料理です。

【スパイス・ハーブの効能】

多くのスパイス、ハーブを使ったカレーは、まさに医食同源という言葉が当てはまります。特に高齢化が進む日本では、生活習慣病の予防や健康年齢の維持にカレーは非常に魅力的な食品です。暮らしの中にカレーを積極的に取り入れていただき、健康増進や老化防止に役立てられてはと思います。

カレーの効能としては、消化促進、健胃、減塩、バランスの取れた栄養摂取、嚥下機能促進、滋養強壮、血行促進、食欲増進等。

【カレーパウダーに使われるスパイスの4つの役割について】

カレーパウダーは、香り、辛さ、色、味の4拍子を揃えるために、沢山の種類のスパイスを混合したものです。

スパイスの種類で言うと少ないものでは5~6種類、多いものは30種類以上が混合されている場合もあります。一般的には20種類前後です。
①全体のベース(ボディ)となるスパイス :クミン、コリアンダー、フェネグリーク、フェンネル等
②美味しそうな黄色に染め上げるターメリック
③香味の方向性(キャラクター)を決める カルダモン、クローブ、シナモン
④辛さを決める唐辛子、胡椒
上記の4つの特徴をバランスよく組み合わせれば、風味のよいカレーパウダーが出来上がります。
以上、カレーパウダーに使われるスパイス4つの役割を説明させていただきました。

【カレーを効果的に食べる方法】

私たちは健康な生活をするには適度な運動、快活な精神状態と体の状態に合った食事をすることです。残暑が続き、朝晩が冷えてくるこの時期に、夏の食生活を続けると胃腸を冷やし消化機能が衰えます。体の内部を温めるスパイスを少し振りかけていただくのも良い方法です。例えば、食後に梨、もも、ぶどうを食べるときにジンジャーパウダーを一振りすると果物による冷えを相殺してくれます。

サラダのトッピングにも乾煎りしてクリスピーになったフェンネル、クミン、黒胡椒などをトッピングするのも胃腸の調子を整えます。

また、一緒に食べるご飯もターメリックやサフランを加えて黄色く染めるとおもてなしにも最適です。さらに、クミン、コリアンダー、唐辛子、胡椒、カルダモンなどのスパイスを加えても良いです。どうぞお試しください。

以上、カレーの効能についてお話させていただきました。ありがとうございました。

【最後に】

スパイスを生業としてお蔭様で今年創業70周年を迎えました。30年前、「安心・安全・美味しく簡単に調理できること」をコンセプトにカレーペースト「印度の味」を開発いたしました。インドスタイルのカレーは30年前には日本の志向に受け入れられませんでしたが、お蔭様で10年程前からご理解いただき、今は我が社のロングセラー商品となり、多くの皆様にご好評をいただいております。

「印度の味」はスパイス15種、玉ねぎ・トマトペースト、大豆油・菜種油の植物油を使用し、動物由来の成分を排除した商品です。

~「印度の味」の作り方~

鍋に「印度の味」1瓶と、瓶2杯分の水(約300ml)を入れ、お好みの具を加えて具に火が通るまで15分ほど煮込むだけで、本格的なカレーが出来上がります。是非、お試しください。

【参考】

インド人は、カレーなど多くのスパイス料理を常食している故、認知証になる高齢者が少なく、アメリカの4分の1だそうです。

以上



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